※この記事はあくまで参考記事になります。必要な場合は必ず専門業者や施工担当に別途お問い合わせ下さい。

「管理費や修繕積立金の滞納が発生した場合、どう対応したら良いのだろう」マンションの管理組合で理事をしていて、気になってしまう人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、マンションで管理費や修繕積立金の滞納が発生した場合の対応方法についてご紹介します。

また、滞納が発生しないためには、どうすると良いのかについても説明していますので、参考にしてみてください。

管理費や修繕積立金の滞納は実際にあるの?

「管理費や修繕積立金の滞納なんてあるの?」自分がきっちり支払いをしている人は、そう思ってしまうかもしれません。残念ながら、少なくないマンションで管理費や修繕積立金の滞納は発生しています。

管理費や修繕積立金の滞納が発生しているマンションの割合は、年々減りつつありますが、国土交通省が平成30年度に調査した結果では、37.3%のマンションで管理費等の滞納が発生していると報告されています。

未だに3分の1以上のマンションで、管理費や修繕積立金の滞納が発生していますので、他人事で済ますことはできませんね。

管理費や修繕積立金を滞納されないための対策は?

管理費や修繕積立金を滞納されないようにするための対策はあるのでしょうか。

考えられる対策としては、

  • 徴収状況を早めに把握する
  • 滞納した結果がどうなるのかを周知する

以上のようなものが考えられます。

徴収状況を早めに把握することで、滞納金額が少なく、支払いしやすいうちに催促することができます。長期滞納を防ぐために、管理会社と連携し、徴収状況を早めに把握しておくと良いでしょう。

また、滞納した結果がどうなるのかを、総会などで住民に周知しておくという方法も効果的です。管理費や修繕積立金を滞納した場合は、裁判沙汰になることがあり、住んでいる住戸が差し押さえの対象となる可能性があります。このことがわかっていれば、できるだけ滞納をしないようにしようと考える人も増えるのではないでしょうか。

管理費や修繕積立金が滞納が発生したらどうする?

次に、実際に管理費や修繕積立金の滞納が発生した場合の対応について説明をいたします。

管理費や修繕積立金の対応については、以下の対応を行います。

  • 口頭や書面での催促をする
  • 内容証明郵便で催促をする
  • 訴訟を起こすなど法的措置をとる

一つずつ説明いたします。

口頭や書面での催促を行う

最初は口頭や書面で催促を行います。催促については、管理会社の管理業務に含まれるケースが一般的でしょう。

住民同士のトラブルにもなりかねませんので、対応は管理会社に任せて良いと思いますが、滞納している期間や金額、催促の状況については、管理組合理事などで把握しておくようにしてください。

内容証明郵便で催促をする

管理会社からの口頭や書面での催促に応じられなかった場合は、より強い催促が必要となります。

最終的には法的措置をとることになりますが、前段として内容証明郵便で催告をするという方法を検討してください。

内容証明郵便は、一般書留郵便物の内容文書について日本郵便が照明する制度で、法的措置の前段の制度として知られています。

ですから、内容証明郵便を見て、事態の重さを認識し、支払いに繋がるということも考えられるでしょう。

訴訟を起こすなど法的措置をとる

内容証明郵便でも管理費や修繕積立金の滞納が解消されない場合は、法的措置をとることになります。

法的措置としては、以下の手段が考えられます。

  • 簡易裁判所による支払い催促
  • 管理組合が原告となる訴訟
  • 確定判決後の財産差し押さえ

簡易裁判所による支払い催促は、書類のみで手続きができ、費用を抑えることができます。申し立てに基づいて、簡易裁判所の書記官が支払いを命じる手続きですから、効果が期待できるでしょう。

管理組合が原告となって訴訟を起こすという方法もとることもできます。弁護士を立てずに訴訟をすることもできますが、訴状を作成したり、諸々の手続きのことを考えると、弁護士に依頼するのが一般的ではないでしょうか。

簡易裁判所による支払い催促や、管理組合が原告となった裁判で確定判決が出た後も、滞納が続く場合は、財産の差し押さえをすることができます。差し押さえることができる財産には、滞納者が所有している住居も含まれます。

管理費や修繕積立金の滞納には時効があるから注意が必要

なお、管理費や修繕積立金については、5年の消滅時効がありますので注意が必要です。

管理組合理事は数年ごとに交代となるケースが多いため、滞納の引き継ぎができていないなどが原因で、時効を迎えてしまうことも考えられるでしょう。

ですから、滞納が発生した場合は、速やかに対応をするようにしてください。すぐに解決ができない場合は、確実に引き継ぎを行うようにしましょう。

なお、内容証明郵便や裁判を起こすことで、時効を中断させることができますので、覚えておきましょう。滞納がすぐに解決しない場合は、時効を中断させるためにも、必要なタイミングで、内容証明郵便や裁判を起こすという手段を検討してください。

さいごに

管理費や修繕積立金の滞納が発生してしまうと、マンション運営に支障が出る可能性がありますので、適切な対応が必要です。

滞納が発生してしまった場合は、早めに催促を行い、時効が成立しないタイミングで、内容証明郵便や訴訟といった対応を検討するようにしましょう。

また、滞納が発生しないようにするためにも、滞納した結果どうなるのかを住民間で事前に共有しておくなどの対策を検討してみてはいかがでしょうか。

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