※この記事はあくまで参考記事になります。必要な場合は必ず専門業者や施工担当に別途お問い合わせ下さい。

タワーマンションの大規模修繕工事は難しいという話を聞いたことはないでしょうか。実際にタワーマンションに住んでいて、大規模修繕の時期が近づいている住民、特に管理組合理事の方は気になりますよね。

そこでこの記事では、タワーマンションの大規模修繕が難しい理由や気をつけたいことについてご紹介いたします。

タワーマンションの大規模修繕工事は、中低層のマンションと比べると様々な点で難易度が高くなりますので、ぜひ参考にしてください。

タワーマンションの大規模修繕が難しい理由

タワーマンションの大規模修繕工事の特徴は「難しい」の一言につきます。

なぜタワーマンションの大規模修繕工事は難しいのでしょうか。主に以下の3点が理由として挙げられます。

  • 工事自体の難易度が高い
  • 区分所有者が多すぎて合意が取りにくい
  • 相見積もりが取りにくく工事費が割高になりやすい

一つずつ説明いたします。

工事自体の難易度が高い

タワーマンション大規模修繕工事が難しい理由として最初に挙げられるのが、工事の難易度の高さです。

工事の難易度が高い理由は以下の二つが原因です。

  • 高層であること
  • こだわりの形状や設備

まず、タワーマンションのように高層の建物の場合、中低層の一般的なマンションとは、工事の仕方が変わってきます。例えば、工事のための足場を作るだけでも、中低層で採用されている足場を採用することができまません。

また、タワーマンションはこだわりの設備や形状が採用されているケースがあります。形状や設備にこだわっていることで、他のマンションと同様の工事を行うことができないため、工事の難易度が上がってしまいます。

オーダーメイドに近い対応が必要となる上記2点の他にも、高層であることで風対策が必必要となってしまうなど、タワーマンションの大規模修繕工事は難易度が高くなってしまうと言えるでしょう。

区分所有者が多すぎて合意が取りにくい

タワーマンションの大規模修繕工事が難しい理由として、区分所有者が多く、合意が取りにくいという点も挙げられます。

マンションの大規模修繕工事は、業者選定、工事内容などについて総会を開いて承認を得ることが必要となります。

戸数が、数十規模のマンションであれば、承認を得ることもさほど難易度が高くありませんが、タワーマンションのように数百規模の利害関係者がいると、ハードルが高くなる可能性があるでしょう。

ですから、工事内容などを決めるのに時間がかかってしまうため、タワーマンションの大規模修繕工事は難易度が高くなってしまいます。

相見積もりが取りにくく工事費が割高になりやすい

タワーマンションの大規模修繕は、相見積もりが取りにくく、工事費が割高になりやすいという点も、難しい理由の一つです。

マンションの大規模修繕工事に限らず、工事は相見積もりを取ることで、競争の原理が働き価格が低く抑えられます。

しかしながら、タワーマンションの大規模修繕工事の場合、工事の難易度が高く、設備や形状が独自であるため、対応可能な業者が限られてしまいます。

実際には、タワーマンションを建設したゼネコンの子会社が施工するケースが多く、相見積もりを取るような状況にはありません。

ですから、相見積もりを取ることができず、競争の原理が働かないタワーマンションの大規模修繕工事は、割高になりやすいという懸念があります。

タワーマンションの大規模修繕工事で気をつけたいこと

難易度が高いタワーマンションの大規模修繕工事ですが、以下の点にも注意が必要です。

  • 工事期間が長い
  • 大規模修繕工事中は売りにくい
  • 修繕積立金の不足が心配

1点ずつ説明いたします。

工事期間が長い

まず、工事期間が長くなる可能性があります。

工事自体の難易度が高いのは先述したとおりですが、工事の規模も一般的なマンションよりは大きなものとなるからです。工事期間が2年に渡るようなこともあります。

大規模修繕工事中は売りにくい

大規模修繕工事中はマンションを売りにくいという点も注意が必要でしょう。

なぜなら、長期間にわたって、工事の足場が組まれていたり、網がかけられている、埃が舞うような状況が想定されるからです。

大規模修繕工事の期間中は、購入のためマンションを見学しにきた人が、前向きに検討するような状態とは言いにくいでしょう。

修繕積立金の不足が心配

タワーマンションの大規模修繕工事は、修繕積立金についても注意が必要です。

なぜなら、タワーマンションの大規模修繕工事は、修繕積立金が不足することがあるからです。

修繕積立金の不足は、通常のマンションでも起こる可能性がありますが、特にタワーマンションの場合は規模が大きいため、想定外の修繕が必要となった場合の追加工事費も、大きくなることが想定されます。

さらに、2回目や3回目は建物の劣化状況次第で、修繕費用が建設当初の予定から、大きく変わる可能性があるでしょう。

ですから、タワーマンションの場合は特に2回目以降の大規模修繕に向けて、修繕積立金が十分な状態であるかは、注意するようにしてください。

さいごに

ここまでタワーマンションの大規模修繕工事について、難しい理由や特に気をつけなければならない点について説明してきました。

マンションの大規模修繕工事は、ただでさえむず難しいのですが、タワーマンションの場合は、規模の大きさや独自の設備、こだわりが影響することで、より難易度が上がります。

工事期間が長くなることや、修繕積立金の不足については、十分に注意する必要があるでしょう。

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